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RPAとVBAはどちらを導入すべき?

その他2024.01.24 []

業務を自動化したい場合におすすめなのが、RPAツールです。ExcelのマクロやVBAなどと同じようにPCでの作業を自動化するのに使え、幅広いシステム・アプリでの作業も自動化できます。

 

本記事では、RPAとVBAはどのように違うのか、どのように選ぶべきかを詳しく解説します。それぞれの適した作業や、RPAツールの選び方なども詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

 

RPAとは

 

RPAとは

 

RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、日本語では「仮想知的労働者」などと呼ばれます。特定の作業を記憶して、自動で行ってくれるPC上のツールがRPAです。「〇〇をダウンロードする」「特定の資料を抽出してまとめる」など、定型的かつ膨大な作業を任せるのに適しています。

 

タイプとしては、PCごとに導入していくデスクトップ型、サーバー内にシステムを構築するサーバー型、クラウドにおいて使えるクラウド側があります。これまでの自動化ツールに比べて使える業務の幅が広く汎用性が高いため、近年注目されている自動化ツールのひとつです。

 

 

 

VBAとは

 

VBAとは

 

VBAとは「Visual Basic for Application」の略で、Microsoft Office製品の拡張機能において使えるプログラミング言語です。代表的な使用例として、Excelのマクロ機能における利用があげられます。

 

マクロはExcelにおける作業を自動化するための拡張ツールです。マクロを動かすために、VBAを使って指示を記入していきます。「マクロを組む」というのは、VBAという言葉を使って指示を書いていくことなのです(なおVBA以外の言語でマクロを組むこともできます)。Excelにおける表やグラフの作成などを自動化するためのひとつの手段として、VBAを使ったマクロの作成があります。

 

 

 

RPAとVBAの違い

 

RPAとVBAの違い

 

RPAとVBAの違いとしては、以下の5つのポイントがあげられます。

 

●作業範囲

●プログラミング

●処理速度

●連携できるシステム

●コスト

 

RPAはさまざまな作業で使えるのに対して、VBAはMicrosoft Office製品での使用に限られます。そのため、連携可能なシステムやコストなどにおいても相違点があるのです。以下でRPAとVBAの違いを5つのポイントに分けて解説しますので、参考にしてください。

 

 

 

作業範囲


RPAはPC作業全般を自動化できるのに対して、VBAはMicrosoft Office製品のみに限られるといった点で、作業範囲が異なります。RPAツールの場合、Office製品はもちろん、チャットツールやクラウドサービスなどさまざまな作業を自動化するのが可能です。昨今では、AIツールと連携して、より幅広い業務を自動化する技術も登場しています。

 

一方、VBAはExcelであればマクロでの使用に限られるので、自動化できる範囲が限られます。WordやPowerPointなど他のOffice製品でも活用可能ではありますが、Office以外のアプリケーションとの連携はできません。ただし、Office製品との親和性は高いので、慣れている方であれば細かい作業をスムーズに自動化できます。

 

 

 

プログラミング


プログラミングに関しては、RPAは知識不要ですが、VBAは専門知識が必須になります。RPAは、どんな作業を自動化したいかを記憶させればあとは実行するだけで使用可能です。作業については、ドラッグ&ドロップ操作やテンプレート活用でできます。

 

一方VBAを活用したマクロの場合、Excelの「マクロの記録」で行える簡単な作業であれば、プログラミング知識は必要ありません。記録ボタンを押して作業をし、その作業をプログラミング言語で起こしてもらえるからです。しかし、マクロの記録では自動化できない複雑な作業の場合は、VBAに関するプログラミング知識が必要になります。実際の業務で使用するマクロを組むのであれば、多くの場合はVBAでマクロを組むための専門知識が必要です。

 

 

 

処理速度


処理速度については、ツールのタイプによって異なります。VBAの場合は利用PCのスペックによって処理速度が異なり、低スペックPCなら低速、高スペックなら高速です。複雑な処理が必要な場合は、高スペックなPCでないと処理が遅れたり、停止したりします。

 

RPAは、デスクトップ型かサーバ型・クラウド型かによって処理速度が異なるので注意しましょう。デスクトップ型の場合、VBAと同様に利用PCのスペックによって処理速度が異なります。一方サーバー型やクラウド型であれば、利用PCのスペックに関わらず複雑な処理ができます。処理速度が速いツールを求めている場合は、サーバー型・クラウド型のRPAがおすすめです。

 

 

 

連携できるシステム


連携できるシステムは、RPAのほうが豊富です。VBAはMicrosoft Officeのアプリ向けに作られたプログラミング言語なので、Office製品としか連携できません。ほかの業務用ツールでの作業を自動化したい場合は、別のツールを使用する必要があります。

 

RPAは、提供会社に限らずさまざまなツールとの連携が可能です。Microsoftのツールはもちろん、Webアプリやクラウドツールなどとの連携もできます。また、ほかのAIツールを活用して複雑な業務を自動化するのも可能です。さまざまなシステムを横断しての作業を自動化するのにも、RPAは適しています。

 

 

 

コスト


コストは、平均値で見るとVBAのほうが安く、RPAのほうが高額になりがちです。VBAはOffice製品で使えるプログラミング言語であり、導入するのに新たなコストは発生しません。Office製品の導入コストだけで、VBAを使った作業の自動化ができます。

 

ただし、中にはRPAにも無料で使えるツールがあります。簡単な作業を自動化したい場合には、無料RPAツールで自動化できないかを確認しましょう。

 

 

 

RPAとVBAの利用が適している場面

 

RPAとVBAの利用が適している場面

 

RPAとVBAには異なる特徴があるので、それぞれ適した場面が異なります。具体的には、複雑かつ大規模な業務にはRPA、Excel関係の業務にはVBAがおすすめです。

 

●RPAはデータ量が大きく複雑な業務

●VBAはExcelを用いた単純なデータ処理

 

これまでの解説を見ると「なんでもRPAでやったほうが良い」と思うかもしれません。しかし、VBAはOffice製品、とくにExcelに最適化されているので、Excelの業務に関してはVBAのほうがスムーズかつ確実に自動化できるケースが多くあります。

以下では、RPAとVBAがそれぞれどういった場面・業務に適しているかを解説します。自動化ツール選びで悩んでいる方は参考にしてください。

 

 

 

RPAはデータ量が大きく複雑な業務


RPAはデータ量が膨大な業務の自動化に適しています。例えば、販売管理システムと在庫管理システムとの連携です。お互いが膨大なデータをやり取りする業務は、RPAが適しています。また、それぞれ違うフォーマットのデータをやり取りする場合も、RPAが便利です。

 

また複数システムをまたがっての作業や、作業工程が複雑な業務に関しても、RPAのほうが適しています。RPAは使用するシステムの種類や、データの種類などに関わらず自動化ができるので、複雑な業務でも問題なく自動化できるのです。

 

ただし、あまりに多くのシステムをまたぐ場合は、RPAのトラブルが起きやすいため適しません。また、例外が多い場合や、PC外の処理(紙書類や機器操作)が入る業務も、RPAでの自動化は適さないので別の方法を考えましょう。

 

 

 

VBAはExcelを用いた単純なデータ処理


VBAを用いたマクロでの自動化は、Excelを用いた単純なデータ処理におすすめです。マクロは、Officeシリーズのソフトでの作業を自動化するのに利用できます。特にExcelでの表作成やグラフ作成、データ集計などは非常に得意です。また、いくつかのOfficeソフトをまたいでの作業も自動化できます。

 

ただし、Webサイトやアプリなどを使った作業はできません。また、データ量が多い作業はPCに大きな負荷がかかるので、避けたほうが無難です。データ量が多すぎない単純処理であれば、VBAでマクロを組んで自動化してみましょう。

 

 

 

RPAとVBAは連携も可能

 

RPAとVBAは連携も可能

 

RPAとVBAは連携可能ですが、注意点があります。

 

VBAで自動化したいことの多くはRPAでも自動化できますが、RPAだと都度演算作業が行われるため、作業負荷がかかりすぎるリスクがあります。また、Excelメインで作業をしている場合、RPAで自動化するためにはツールの準備にコストや時間がかかりすぎてしまう可能性もあるのです。

 

そこで、Excelでのデータ抽出や整理などはVBAに任せて、Officeソフト以外の部分をRPAで自動化してみましょう。以下では、RPAとVBAを併用して、具体的にどういった作業を自動化できるか解説します。

 

 

 

RPAとVBAの連携で自動化できる作業


RPAとVBAの連携が適している作業は、Officeソフトとほかのツールを横断するケースです。例えばRPAでデータのスキャンおよび文字データ化を行い、Excelでのデータ作成やフォルダ分けはVBAに任せるといった作業があげられます。

 

またExcelからデータを抽出するのをVBAで行い、抽出したデータを販売管理システムやクラウドシステムにアップロードするのをRPAで自動化するといった作業も可能です。

 

うまく併用すれば作業負荷がかかりすぎず、シンプルな流れで自動化できるかもしれません。VBAやマクロは部分的な業務自動化に適しているので、RPAに全て切り替えるのではなく、併用を視野にいれて柔軟に考えるのが大切です。

 

また、BPOアウトソーシング企業の中には、作業自動化のためにRPAとVBAを併用し、さらにRPAやVBAが対応できない部分については有人対応してくれるサービスを提供している企業もあります。RPAやVBAの導入に不安がある場合は、こうした外部サービスの利用を検討してもいいでしょう。

 

コスト削減と業務効率化につながるRPA×VBA×有人対応とは?

 

 

 

RPAツールを導入するシステムを選ぶときのポイント

 

RPAツールを導入するシステムを選ぶときのポイント

 

RPAツールにはさまざまな種類があるので、導入の際にはセキュリティ対策や拡張性など、重視したいポイントにあわせて選択するのが重要です。

 

導入するシステムを選ぶときの具体的なポイントは下記の4つです。

 

●柔軟性・拡張性

●セキュリティ

●有人対応

●対応力

 

 

 

柔軟性・拡張性


まずは、柔軟性や拡張性の高さを確認しましょう。RPAツールには「汎用型」と「特化型」があり、それぞれ柔軟性・拡張性が異なります。

 

汎用性はカスタマイズ性が高いですが、自由度が高いゆえに特化型よりも操作が難しかったり、専門的な業務に対応できなかったりします。

 

特化型は、販売管理や人事など特定業務専門であるため柔軟性は高くありませんが、使う業務が決まっているのであれば非常に使い勝手が良いツールです。

 

特定の業務のみに使用したいのであれば特化型がおすすめですが、社内全体で幅広く使用したい場合は汎用型をおすすめします。柔軟性が高いほうが良いのか、専門領域に強いものが良いのかを考えて選びましょう。

 

また、既存システムとの連携や、独自開発の可否についても確認が必要です。業務に使用しているツールとの連携がしやすい場合、業務フローを大幅に変えずに導入できます。

 

 

 

セキュリティ


RPAツールには、下記のようにさまざまなセキュリティリスクがあります。リスクを正しく把握して、対策したうえで導入しましょう。

 

●サイバー攻撃によってロボットが乗っ取られる

●誤った使用によってデータが外部に流出する

●誤作動によってデータが漏えいしてしまう

●権限付与をしすぎて不要なデータにもアクセスできてしまった

●人間が判断すべき作業を自動化してトラブルが発生した

●柔軟性・拡張性異常停止して業務が滞ってしまった

 

特にクラウド型RPAツールの場合、セキュリティ対策を徹底していないと情報漏えい・不正アクセスといったトラブルを引き起こす可能性があります。例えば、システムログインに必要なパスワード情報が外部に漏えいしてしまうといったトラブルです。自社での対策はもちろん、ツール自体のセキュリティ対策についてもしっかりと確認しましょう。

 

 

 

有人対応


トラブル時の有人対応についても、ツール選びにおいて重要なポイントです。自動化ツールを導入するということは、その作業を手動で行える人が減ることを意味します。そのため、ツールが停止したり、誤作動したりした場合にツール提供側が早期に対応してくれるかが非常に重要なのです。

 

また、定期メンテナンスについて有人対応してくれるかも重要です。システム上のメンテナンスはもちろん、新たに自動化したい作業が出てきたときに対応してくれるかで、ツールの使い勝手は大幅に変わります。特に業務が多岐に渡っていて、自動化する作業を少しずつ増やしていきたい場合には、有人対応がすばやいツールを選びましょう。

 

 

 

対応力


ツール自体がどういった業務に対応できるかも重要です。例えば、同じ経理特化型RPAツールでも「売掛・入金業務」「買掛・支払業務」「資産管理業務」「交通費・経費管理」など対象業務は多岐に渡ります。

 

書類のスキャンを例にしてみても、どういった書類に対応できるのか、どんな形式で出力できるのかなどがツールによって異なります。前述した柔軟性と同様に、さまざまな作業に対応できるRPAツールのほうが、長期的に使いやすくおすすめです。まずは自動化したい業務を洗い出したうえで、検討しているRPAツールがどういった業務に対応できるかを確認しましょう。

 

 

 

RPAの導入にはデータセレクト

 

RPAの導入にはデータセレクト

 

RPAはさまざまな業務を自動化するのに便利なツールです。VBAやマクロでは難しい作業でも、RPAなら自動化できるかもしれません。クラウドツールを使用した業務や、複数システムを横断しての業務などを自動化したいなら、RPAツールの導入を検討してみましょう。

 

RPAツールの導入に興味があるものの、知識がないので難しそうと感じている場合は、ぜひ弊社データセレクトにお問い合わせください。弊社ではRPAでデータのスキャン、データ化、業務処理を行ない、さらにVBAでExcelに情報をまとめて整理し、誰でも扱いやすく、わかりやすいデータに変換することが可能です。

 

例えば、紙クーポンから換金用データを生成したい場合、弊社でシステム構築、スキャニング、RPAによる画像判定・データベース作成、VBAによる換金データ作成まで請け負います。

 

なお、自動化が難しい作業や、RPAでは判断できない手書き文字などは弊社で有人対応することもできますのでご安心ください。RPA以外のデータ入力などのアウトソーシング業務も行っているため、ご予算・ご要望に合わせて最適なプランをご提案いたします。

 

自動化したい業務がある、または外部に代行してほしい業務がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

データセレクトのRPA×VBA×有人対応の詳細はこちら

このコラムの監修者

RPA VBAプログラマー

岩佐 さとみ

VBAやRPAで年間100件以上の案件でお客様の事業を支援。
お客様のニーズを大切にし、各部署間の連携と社内DX推進も考えて改善提案したします
これまで培ったスキルと経験をもとに、貴社の業務効率化をサポートいたします。
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